「広報(PR)」とは?その役割とは何か。




BtoBの、特に中小企業だと「広報」を行っていない企業がまだまだ多いのが現状です。大手であってもキーエンスのように、新卒採用シーズンしかCM打ちません、メディアに出るのはリクルートのためです、という企業も存在します。私自身、会社に「広報部」という部署がなく、手探りでBtoBの広報業務を行っていました。

そこで改めて考えた「広報」の定義とその役割。ちょうどPRプランナー資格について勉強を始めたので、備忘録も兼ねて。テキストである「広報・PR概論」より学んだことをまとめたいと思います。

そもそも「広報」とは?

もともと「パブリックリレーションズ」という言葉がアメリカから日本に導入された時に「広報」と訳されたことに由来します。ちょうど、日本が第二次世界大戦後にGHQによって間接的な統治を受けていた頃です。

「パブリックリレーションズ=PR」とは、

「Public=一般の人々」と「Relations=関係性」をつくる仕事という意味です。

PRと言うと、組織からの一方的な情報発信や宣伝、パブリシティの獲得だと考えてしまいがちですが、広義の広報とは、組織と社会との良好な関係づくりのための考え方、行動のすべてであると言えます。

「広報」の役割は?

PR業界の創始者の1人と言われるハロルド・バーソン(Harold Burson)氏は、次のようにまとめています。

HAROLDBURSON.COM http://www.haroldburson.com

1.センサーとしての役割

社会の変化をいち早く感知し、経営者など意思決定者にそれがビジネスにどのように影響を与えるか説明をする役割。

自社を取り巻く外部環境要因を把握し、ビジネスにどのくらいの影響を与えているのかフィードバックする…何だかフィリップ・コトラーが提唱した、マーケティングのPEST分析に通ずるような。

2.組織体の良心としての役割

他の経営陣よりも倫理的で道徳的観念を強く持ち、企業の良心として機能する役割。

1980年代、アメリカに本社があり、日本でも有名な製薬関連企業で毒物混入事件が起きた際、ハロルド・バーソン氏が企業の対応について助言を行い、危機管理のテンプレートを作成したことは有名です。

これが今の「クライシスマネジメント」にも受継がれていると言えます。その根底にあるのはきっと、この道徳的観点であり、企業の良心なのでしょうね。

3.コミュニケーターとしての役割

組織外のコミュニケーョンの主要目的は「企業はいつでも質問に答える」という姿勢を持ち、実践することであり、組織内コミュニケーションの主要目的は「いま企業には何が起きているのか」「なぜ企業はそういう行動をするのか」「それに対して社員はどう行動することが期待されているのか」を全社員に理解させることにあります。

例えば組織内コミュニケーションを例に挙げると、重要なツールとして注目されることが多くなってきた社内報。特に、従業員数が多くなるに従って、組織の情報共有やビジョンの浸透、一体感の醸成等、様々な目的で活用されています。

自身も過去、社内報を読む立場にありましたが、離れた拠点で同じ仕事に携わっている仲間のインタビュー記事を読むと元気が出たり、初対面でお話しする際に「この前、社内報で紹介されてましたよね」と話題にできたり、またトップの年頭所感を読んで会社の方向性の理解を深める等、活用させていただいてました。

4.モニターとしての役割

企業の政策や活動が社会の期待に応えているかを確かめるモニタリングの役割。

再春館製薬やイオンの一部店舗でお客様の声を掲示されている活動がありますが、広聴で得たお客様の声を社内へフィードバックしたうえで、スピーディーに検討・反映していくことがモニタリングの役割にはじまるPDCAなのだなと感じます。

まとめ

公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会(略称:日本PR協会)では、広報・PRについて以下のようにまとめられています。

「広報・PR部門の業務は、企業内の上下左右のコミュニケーションの風通しがよい企業文化・風土を醸成し、社会から信頼される企業になるための計画を立て、全社的にその考え方を理解・浸透させると同時に、自分が中心になって、社会とのコミュニケーション活動を実践することである。」

広報とは広告宣伝とは一線を画す、コミュニケーション活動であるということ。ついつい、メディアに取り上げてもらうために!雑誌寄稿を!とか目の前のタスクに先走ってしまいますが、そもそも…を常に心に留めておきたいなと思います。